医師サポートスキルを習得したい

【医療秘書技能検定試験】を詳しく解説!~主催:一般社団法人医療秘書教育全国協議会~

一般社団法人医療秘書教育全国協議会が主催する【医療秘書技能検定試験】を紹介します。

 

この記事ではこんなことが分かります

  • 【医療秘書技能検定試験】合格後の取得スキルが分かります。
  • 【医療秘書技能検定試験】合格後の資格を活かせる業務が分かります。
  • 【医療秘書技能検定試験】の試験内容が分かります。

 

医療秘書技能検定試験は民間試験です。

 

試験合格後の【活躍できる仕事内容】

活用できる医療機関病院・診療所
取得スキル
◆3級
基礎的知識と技能をもち、一般的な業務を遂行することができる。

◆2級
一般的な知識と技能をもち、やや複雑 な業務を遂行することができる。

◆準1級
専門的な知識と技能をもち、やや複雑多岐な業務を遂行することができる。

◆1級
高度な知識と技能をもち、複雑多岐な業務を専門的に遂行することができる。
活用できる業務内容
外来・入院

 

医療秘書技能検定試験の特色

医療秘書技能検定試験は、一般社団法人 医療秘書教育全国協議会主催の試験です。

 

医療秘書技能検定試験の始まるきっかけ

医療秘書教育に携わる者にとって多年の課題がありました。

それは、医療秘書をはじめ医療の事務に従事する人材の質的向上です。

 

現在、医療内容が高度化・専門化し、各部門が関係するチーム医療が主流となっています。

医療秘書は事務面における専門的な援助・各部門との連絡調整を果たす重要な役割を担っている中、各方面から質的向上を望まれていました。

 

このような状況から誕生したのが、医療秘書技能検定です。

医師事務作業補助技能認定の1つの条件を満たせる

当試験【準1級】以上に合格することにより、医師事務作業補助技能認定に1つの条件を満たすことになります。

 

年2回試験実施され、平成23年度には1万1000名以上が受験しました。

医療秘書技能検定試験は医療界事務のスペシャリストを目指す必須試験となっています。

 

試験概要

試験目的
医療秘書としての専門知識と技能を証明。

準1級以上に合格することにより、医師事務作業補助技能認定の一つの条件を満すことになる。
受験資格どなたでも受験できます。
合格率1級25.6% 
準1級29.9% 
2級58.3% 
3級74.5%
(2019年実績)

合格基準
全級共通

試験は、領域I、II、III(技能審査基準参照)それぞれに100点ずつ配点されています。
この三つの領域の正解の合計が全体で180点以上ある者のうち、それぞれの領域の正解が、60%以上の場合、合格となります。
受験料1級6,500円
準1級5,800円
2級5,100円
3級4,000円
併願の場合は、受験級の受験料を合計した金額。
試験会場

試験日程

◆試験会場:>>一覧はこちら


◆試験日程:年2回

詳細はこちら
試験実施方法◆試験時間
3級・2級・準1級:120分
1級:150分

◆学科試験
領域Ⅰ 医療秘書実務、医療機関の組織・運営、医療関連法規
領域Ⅱ 医学的基礎知識、医療関連知識
領域Ⅲ 医療事務(レセプト作成、診療報酬点数表の理解)

試験内容◆3級
領域Ⅰ
1.医療秘書実務
(1) 医療秘書の初歩的な業務を、指示通り確実に実行することができる。
(2) 医療従事者の守秘義務の重要性について、理解している。
(3) 医療秘書の、職務と役割を理解し、マナー・接遇の基本を心得ている。
(4) 医療機関における受付業務に関する知識と技能を持ち、基本的な応対ができる。

2.医療機関の組織・運営、 医療関連法規
(1) 医療機関の事業目的、組織、機能及び組織運営に関する用語、 役割、社会的使命についての基礎的知識がある。
(2) 医療機関の業務に関係のある重要な諸制度及びその用語に関する基礎的知識があり、手続事務を指示に基づいて行うことができる。
(3) 医療に関連する各制度・法規の内容についての基礎的知識がある。
(4) 医療に関連する社会保障制度全般についての基礎的知識がある。

領域Ⅱ
医学的基礎知識、医療関連知識
(1) 人体の解剖・生理の基礎的知識があり、図示された臓器の名称等、位置関係、機能を理解し、漢字や簡単な英単語の意味を正しく書くことができる。
(2) 極めて頻度の高い疾病等について、主な原因、症状及び診療について理解することができる。
(3) 検査及び画像診断の名称と、主な項目の一般的な医学略語を正しく理解することができる。
(4) 検査項目と傷病又は臓器とを、関連づけて考えることができる。
(5) 診療録・看護録の基本を理解することが出来る。

領域Ⅲ
医療事務
(1) 医療保険制度の概要及び診療報酬制度のシステムについて知識がある。
(2) 平均的な外来診療(在宅医療含む)例から、レセプトを作成することができる。
(3) 点数算定について、基本的な計算や加算が正しくできる。
(4) 「診療報酬請求書等の記載要領等について」に関する基本的な知識がある。
(5) 診療報酬点数表の各部分の通則や通達の基本的な知識がある。

◆2級
領域Ⅰ
1.医療秘書実務
(1) 医療秘書の職務と役割をよく理解した上で、指示通り確実に実行する能力があり、状況に応じた判断力、行動力がある。
(2) 医療秘書に求められるコミュニケーション能力を十分に理解している。
(3) 医療秘書の定型的業務は勿論のこと、やや複雑な業務を遂行する能力がある。
(4) 院内・院外文書の作成と取り扱いができ、ファイリングに対する基礎知識がある。
(5) 医療従事者の職業倫理を理解している。

2.医療機関の組織・運営、医療関連法規
(1) 医療機関の事業目的、組織、機能及び組織運営に関する用語、 理論、役割及び社会的使命の知識が十分にある。
(2) 医療に関連する各制度・法規の内容をよく理解し、その基準を知り、適切に応用することができる。
(3) 病院管理に関する具体的な記述を読み、その要点を示すことができるとともに、関連する用語についての正しい知識がある。
(4) 医療機関の事務部門の業務を良く理解し、一般的な医事統計についての知識がある。
(5) 医療に関連する社会保障制度全般について深い知識がある。

領域Ⅱ
医学的基礎知識、医療関連知識
(1) 人体の器官、臓器及び組織等についての基本的解剖・生理の知識が習得され、一般的な疾病等について、臓器、組織障害にかかわる原因、症状についての知識があり、診療・検査と治療学を関連づけることができる。
(2) 検査及び画像診断と傷病又は臓器との関連について、一般的な知識がある。
(3) 検査方法について概要を理解している。
(4) 医学用語及び簡単な医学英語、看護用語について理解することができる。
(5) 患者の心理状況を把握し、それに応じた対処ができる。
(6) 医薬品に対する一般的な知識がある。
(7) 診療録・看護録から、ごく平易な(主訴など)必要事項を抽出できる。

領域Ⅲ
医療事務
(1) 社会保険各法及び公費負担医療各法等の内容について相当な知識がある。
(2) 軽度な入院事例から、レセプトを正しく作成することができる。
(3) 診療報酬点数表の各部分の通則や通達の相当な知識がある。
(4) 点数算定について、やや複雑な加算や算定要件についての正しい知識がある。
(5) 「厚生労働大臣が別に定める施設基準」について基本的な知識がある。
(6) 診断群分類別包括支払制度(DPC)について基本的な知識がある。

◆準1級
領域Ⅰ
1.医療秘書実務
(1) 医療秘書の職務と役割を深く理解し、専門的技能を持ち、やや複雑な業務を適切な判断力により遂行する能力がある。
(2) 医療機関の受付業務に関し、質の高いサービスが提供できる知識と技能をもっている。
(3) 医療秘書として、医療機関の非定型的業務を総合的な判断により処理できる。
(4) 医療秘書として複雑な文書の作成ができ、特に各種届書、報告書、申請書の作成について一定レベルの知識がある。
(5) 医療従事者の職業倫理を深く理解している。

2.医療機関の組織・運営、医療関連法規
(1) 医療機関の事業目的、組織、機能及び組織運営に関する用語、理論、役割及び社会的使命について専門的知識がある。
(2) 一般的管理論と組織論の知識と技能を有し、医療機関に応用する専門的能力がある。
(3) 医療機関における経営管理に関する専門的知識がある。
(4) 医療に関連する社会保障制度、社会福祉制度及び医療従事者各法の内容と基準をよく理解し、適切に応用することができる。
(5) 医療保険制度及び公費負担医療と各種の給付に関する法規に精通し、適切な応用ができる。
(6) 医療制度全般について専門的知識がある。

領域Ⅱ
医学的基礎知識、医療関連知識
(1) 人体の器官、臓器及び組織等について、解剖・生理の深い知識がある。
(2) 頻度の高い傷病について、主な原因、症状、診療及び看護、解剖・生理との関係についての知識がある。
(3) 検査及び画像診断と傷病又は臓器との関連について、深い知識がある。
(4) 検査と薬理学の関連について、一般的な知識がある。
(5) 医学用語・医学英語についての知識がある。
(6) 検査機器・治療機器についての使用目的と機能についての正しい知識がある。
(7) 使用頻度の高い医薬品についての知識がある。
(8) 診療録・看護録のサマリー情報を概略的に理解できる。

領域Ⅲ
医療事務
(1) 社会保険各法及び公費負担医療各法等の内容について深い知識があり、診療報酬請求事務に生かせる。
(2) やや重度な入院事例から、 レセプトを正しく作成することができる。
(3) 診療報酬算定上の告示、通知、通達について深い知識がある。
(4) 「厚生労働大臣が別に定める施設基準」について相当な知識がある。
(5) 診断群分類別包括支払制度(DPC)について深い知識がある。

◆1級
領域Ⅰ
1.医療秘書実務
(1) 医療秘書の高度な専門的技能を持って、複雑な業務を総合的に判断、遂行、行動する能力がある。
(2) 医療機関における医療秘書の職務と役割を熟知しており、細部にわたり上司の補佐ができる。
(3) 十分な情報処理能力・知識のもとで文書作成ができ、特に各種届書、報告書、申請書の作成について専門的レベルの知識がある。
(4) 医療関連業務で、不測の事態に対しても正しい応対ができ、業務全般の必要な改善及び連絡調整を図ることができる。
(5) 医療従事者として高度な倫理判断ができる。

2.医療機関の組織・運営、医療関連法規
(1) 医療機関の事業目的、組織、機能及び組織運営に関する用語、理論、役割及び社会的使命について高度な理論的知識がある。
(2) 病院の組織運営に関する具体的な記述を読み、その内容を理解し、その改善等について提案することができる。
(3) 必要な情報の収集と管理、経営分析等について処理する能力があり、医療情勢とそれを取り巻く社会情勢についても十分な理解がある。
(4) 医療に関連する社会保障制度、社会福祉制度及び医療従事者各法に対する詳細な専門的知識があり、複雑な事例に対応することができる。
(5) 民法や医療関連法の法律についての知識があり、他の法律等に関連する場合の取り扱いを心得ている。
(6) 医療制度全般についての高度な理論的知識がある。

領域Ⅱ
医学的基礎知識、医療関連知識

(1) 人体の解剖・生理(一部生化学)の広範な知識がある。
(2) 主な傷病について、主な原因、症状及び治療方法と看護を関連させて理解できる。
(3) 検査及び画像診断と傷病又は臓器との関連について、専門的知識がある。
(4) 患者の病態を把握し、その変化について理解することができる。
(5) 医学・医療用語について広い知識がある。
(6) 代表的な薬効別薬品名を知っており、適応症と関連した知識をもっている。
(7) 診療録・看護録の内容を充分理解できる。

領域Ⅲ
医療事務
(1) 社会保険各法及び公費負担医療各法等の内容について実務上の幅広い知識がある。
(2) すでに作成されたレセプトの内容について、 事務点検により不備を発見し、指摘することができる。
(3) 広い範囲の医療行為が行われている症例で、複雑な内容のレセプトを正しく作成することができる。
(4) 「厚生労働大臣が別に定める施設基準」について幅広い理解があり、届出に関する注意事項に従い、必要書類の作成ができる。
(5) 診断群分類別包括支払制度(DPC)について理解があり、請求方法について相当な知識がある。



主催団体一般社団法人 医療秘書教育全国協議会

〒134-0084
東京都江戸川区東葛西6-7-5 滋慶ビル2F
TEL 03-5675-7077 
FAX 03-5675-7078
E-mail
info@medical-secretary.jp

http://www.medical-secretary.jp/iryo/index.html

 

持ち物

試験当日会場持ち込み
【OK】
〇教材・資料の持ち込み・閲覧可。
〇筆記用具は 実技・学科ともにHB以上の黒鉛筆(シャープペンシル可)。
〇電卓(電子卓上計算機)


【NG】
計算機を除くパソコン、携帯電話等の電子通信機器は持ち込みNG

 

勉強方法

認定講座を受講する

 

専門的な知識を必要とするので認定機関の対策講座等で学習してからの受験をおおすすめしています。

 

未経験者に最適最短で合格に向かえます。

 

 

>>医療秘書教育全国協議会会員校はこちら

 

独学で勉強する

医療秘書教育全国協議会主催の検定試験に対応するテキストです。

>>詳しくはこちら

 

書籍購入方法

医療秘書教育全国協議会「よくあるお問合せ」に記載されています。

>>テキスト申請書はこちら

 

 

引用元:一般社団法人 医療秘書教育全国協議会

 

参考書籍

紹介する書籍は新人からベテランまで普段の業務の中でも使っています。

参考にして下さい。

 

 

 

似ている試験名を区別する

医療事務の試験は似たような名前が多いです。

医師事務補助関連の試験をpickupしました。

それぞれ別記事で解説しています。

資格試験をまとめた記事もあります。

是非ご覧ください。

参考
医療事務の資格試験【38種類 】を5つのスキルに分けて紹介!

この記事では医療事務を目指す 「学生」・「社会人」・「医療事務の仕事に就いているけどスキルアップしたい」 そんなあなたに役立つ記事です。 この記事ではこんなことが分かります 医療事務の資格試験の種類が ...

続きを見る

 

 

まとめ

医療秘書技能検定試験について解説しました。

 

当試験は、一般社団法人 医療秘書教育全国協議会主催の試験です。

 

医療秘書の質的向上を目的として始まった試験です。

また、【準1級】以上に合格することにより、医師事務作業補助技能認定に1つの条件を満たすことになります。

 

経験や現場の教育等で徐々にスキルアップしていきます。

しかし知識は学習(準備)が必要です。

 

医療機関に就職するために資格取得は必要です。

ですが、試験に合格することがGOALではありません。

資格の知識を活かして仕事に繋げることが目的です。

 

難しいという印象があり不安になるところもあると思います。

でも大丈夫です!

不安な気持ちになったのは、あなただけではありません。

今医療事務として活躍されている方も、わたしも同じ気持ちでした。

 

続ければ必ず理解出来てきます。

少しずつ歩んでいきましょう!

 

PickUP

1

「自分で好きにリフィルが作れたらいいなぁ」「どうやって作ればいいのかな?」と思っていませんか? そんなあなたのために、自作リフィルの作り方を簡単に紹介します。   結論、一から作らなくて大丈 ...

2

医療事務のパソコンスキルってどのような印象ありますか?   実はパソコン扱う医療事務員は苦手意識ある人が多いんです。 保険医療機関の規模によって パソコンスキル無くても大丈夫ですが、 規模に ...

3

この記事では医療事務を目指す 「学生」・「社会人」・「医療事務の仕事に就いているけどスキルアップしたい」 そんなあなたに役立つ記事です。 この記事ではこんなことが分かります 医療事務の資格試験の種類が ...